適当な呟きの日常

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ダービーから見えた長谷川竜也の今後の起用法~川崎フロンターレ~





3月9日に行われた横浜F・マリノスvs川崎フロンターレ神奈川ダービーは両者勝ち点1を分け合うという結果だった。川崎は前半早々に新エース・レアンドロダミアンがゴールを決めたがその後横浜FMの新戦力マルコスジュニオールのゴールで追いつかれた。
後半に入ると徐々にオープンな展開になってきたが、なかなかゴールを奪えない展開が続く。そんな中後半終了間際に長谷川達也のクロスから小林悠が折り返すと最後はまたしてもレアンドロダミアンが押し込んだ。これで試合終了かと思われた最後のコーナーキックマリノスはここを決めてなんとか勝ち点1をものにしたい場面で扇原貴宏が値千金のゴールを奪い同点。その直後試合終了のホイッスルが鳴り、劇的な展開で試合は終了した。と試合の内容を振り返ったところで早速本題に入っていく。




~試合から読み解く長谷川竜也の役割~
川崎は左サイドハーフのポジションに登里享平を抜擢した。川崎の左サイドと言えば昨シーズンは阿部浩之が担っていたが、阿部は情報によると現在負傷中。ベンチに齋藤学がいる中での登里の先発となった。左サイドには阿部浩之以外にも家長昭博齋藤学登里享平、そして長谷川竜也といった選手が担う。さらに特別指定選手で現在筑波大学在学中の三笘薫も左サイドハーフを主戦場とする選手である。それらから川崎の左サイドハーフの強みはドリブラーの存在だ。家長、齋藤は言うまでもなくそのテクニックと緩急で抜くドリブルは1級品だ。登里もかなりの卓越したドリブラーで、高い技術と持ち味のスピードを活かした突破が可能な選手である。そんな中長谷川竜也は彼らとは似ても似ないタイプのドリブラーである。



~出場すれば高パフォーマンスを発揮する~
谷川竜也の持ち味と言われれば誰もがドリブルと言うだろう。それは試合を見ていれば分かる事だ。ACLの上海戦ではチーム全体のコンディションがなかなか上がらない状態で異色の存在だった。果敢に何度もドリブル突破をしかけ、上海としては長谷川竜也の存在が脅威となっただろう。しかし長谷川の魅力はドリブルだけで語ることは出来ない。試合に出ると高パフォーマンスを発揮することが多いことも長谷川の魅力である。先発で出た上海戦も途中交代で出場した横浜戦も長谷川のパフォーマンスはいずれも高かったといえる。元日本代表齋藤学を押しのけて出場した。齋藤学はあまりコンディションも悪くないのに、ACLに帯同していなかった。そのことからこの試合でのジョーカーの役割を担うのは齋藤の可能性が高かった。しかし鬼木達が選択したのは長谷川竜也。それほど今の長谷川竜也に対する信頼は厚いものがある。



~ドリブルともうひとつの持ち味~
長谷川の持ち味であるドリブルは縦にも中にも仕掛けることが出来る。そんな中長谷川竜也にはドリブラと同じようにクロスという武器がある。長谷川のクロスの制度は高く、この試合の2点目も長谷川からのボールだった。昨年のアウェイ柏戦でも長谷川のクロスから鈴木雄斗が決勝点を挙げている。DFの対応としては縦をいかせないように守備をするが、縦を封じて中にボールを持っていかれた場合、長谷川竜也は正確なクロスを中に放り込むことができる。そのため長谷川が出場する際にはヘディングの強い選手が出場する場合が多い。この試合も右MFに小林悠を配置してから長谷川が突入された。長谷川を最大限に活かすためにはダミアン、知念、小林といったヘディングの強い選手を同時に起用することが必要であると。質の高いクロスを持っている選手を活かすことも大切になってくる。



フロンターレのジョーカー~
川崎フロンターレのジョーカーの役割を担うのは知念な登里といった質の高い選手達である。しかしここ2試合での長谷川のコンディションを見る限り今シーズンのジョーカーは長谷川竜也になる可能性も高い。家長や中村といったパサーがいる中で長谷川のドリブルはかなりアクセントになる。長谷川がボールロストをした場合でも守田や大島といったレベルの高いボランチがいるためバランスを見てくれる。そのため長谷川は果敢に仕掛けられる。この2試合のようなパフォーマンスを連続して見せることが出来ればレギュラー奪取も近くなってくる。現在は家長や阿部、小林といった面々が2列目を担うがどうにも彼らは調子が上がらない。そんな中で高パフォーマンスを連続して見せることが出来れば左サイドハーフのポジションを確立することができる。川崎の左サイドハーフは日本一厳しいポジションと言っても過言ではない。そこで24歳の若武者がレギュラーを奪取すれば自然と代表入りも見えてくる。長谷川竜也の今後はどうなるか分からないが今後注目して見ていきたい。